自分の入院はもちろん、家族の付き添いや通院の待ち時間など、病院で過ごす時間は誰にでも訪れます。その時間を支えるのがスマートフォンですが、病院では「電波が入らない」「Wi-Fiが使える場所が限られる」といった声も少なくありません。
そこで今回、プラスト株式会社との共同調査として、全国の20歳〜59歳の男女500名を対象に「入院・付き添い時の“つながり”と通信環境に関する意識調査」を実施しました。
本調査では、病院での経験の有無から、役に立った場面、困ったこと、入院中のインターネット環境の必要性、そして事前にしておきたい備えまで、病院と通信をめぐる意識の実態を明らかにしています。
調査概要
- 調査名:入院・付き添い時の“つながり”と通信環境に関する意識調査
- 調査手法:インターネットアンケート
- 調査期間:2026年10月5日~10月12日
- 調査対象:全国の20歳~59歳の男女
- 有効回答数:500件
質問内容
- 質問1:過去3年以内に、病院で次のような経験はありますか?
- 質問2:病院にいる間、スマホやインターネットが役に立った場面はどれですか?
- 質問3:病院での通信について、困ったことはありましたか?
- 質問4:入院中のインターネット環境は、どのくらい必要だと思いますか?
- 質問5:もしご自身やご家族が入院することになったら、通信について事前にしておきたい備えはどれですか?
- 質問6:入院中や付き添いのとき、スマホやインターネットがあって助かったこと、困ったこと、こうしておけばよかったと思う工夫があれば教えてください。
※数値は小数点第2位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。
※複数回答を含む設問では合計が100%を超える場合があります。
過去3年以内に病院で過ごした経験は36.8%、最多は「長時間待った」19.2%

過去3年以内に病院でどのような経験をしたかを尋ねたところ、「通院や検査で、長時間待った」19.2%、「家族の入院に付き添った、お見舞いに行った」19.0%、「自分自身が入院した(1泊以上)」10.8%となり、いずれかの経験がある人は36.8%でした。
「いずれの経験もない」は63.2%ですが、裏を返せば約3人に1人が、この3年のうちに病院で一定の時間を過ごしています。自分の入院に限らず、付き添いや待ち時間も含めれば、病院での時間は決して珍しいものではありません。
過去3年以内の病院での経験
- 自分自身が入院した(1泊以上):10.8%
- 家族の入院に付き添った、お見舞いに行った:19.0%
- 通院や検査で、長時間待った:19.2%
- いずれの経験もない:63.2%
以降の「役に立った場面」「困ったこと」は、これらの経験がある184名に尋ねた結果です。
役に立った場面の1位は「気分転換」52.7%、2位「家族との連絡・ビデオ通話」39.1%

前問で「自分自身が入院した(1泊以上)」、「家族の入院に付き添った、お見舞いに行った」、「通院や検査で、長時間待った」と回答した184名を対象に、病院にいる間にスマートフォンやインターネットが役に立った場面を尋ねたところ、「動画・音楽・ゲームなどの気分転換」52.7%が最多となり、「家族や友人との連絡・ビデオ通話」39.1%が続きました。
次いで、「入院生活の手続きや持ち物などの情報確認」26.1%。「仕事や学校とのやり取り」13.6%、「ネット注文・買い物」12.0%は1割台でした。
病院でスマホやインターネットが役に立った場面
- 家族や友人との連絡・ビデオ通話:39.1%
- 動画・音楽・ゲームなどの気分転換:52.7%
- 仕事や学校とのやり取り:13.6%
- 入院生活の手続きや持ち物などの情報確認:26.1%
- ネット注文・買い物:12.0%
- その他:9.2%
仕事や買い物より、時間を過ごすための気分転換と家族とのつながりが上位に来る点に、病院という場所の特徴が表れています。
困ったことの1位は「電波が弱い・つながりにくい」46.2%、「Wi-Fiの場所・時間制限」も約3割

前問と同じ184名を対象に、病院での通信について困ったことを尋ねたところ、「電波が弱い・つながりにくかった」46.2%が最多で、次いで「Wi-Fiの利用に場所や時間の制限があった」28.8%、「通信量(ギガ)が足りなくなった」20.1%となりました。
上位3つはいずれも「つながる環境」の問題です。病院のWi-Fiが使える場所や時間に限りがあれば自分の回線に頼ることになり、そこで電波の弱さや通信量の不足に突き当たる、という流れが読み取れます。
病院での通信で困ったこと
- 電波が弱い・つながりにくかった:46.2%
- 通信量(ギガ)が足りなくなった:20.1%
- Wi-Fiの利用に場所や時間の制限があった:28.8%
- 動画が途中で止まるなど、快適に使えなかった:10.3%
- 家族と連絡が取りづらかった:7.6%
- その他:17.4%
「家族と連絡が取りづらかった」は7.6%と低く、連絡が途絶えるほどの状況はまれなようです。
入院中のネット環境は「必要不可欠」47.6%、「あった方がよい」を合わせると84.0%

入院中のインターネット環境がどのくらい必要かを尋ねたところ、「必要不可欠」47.6%、「あった方がよい」36.4%を合わせて84.0%が必要だと考えていることが分かりました。
「必要ない」10.0%と「なくても困らない」6.0%を合わせても16.0%にとどまります。約半数が「不可欠」と答えており、病院でのインターネットは「あれば便利」から「ないと困る」ものへ位置づけが変わってきたようです。
入院中のインターネット環境の必要性
- 必要不可欠:47.6%
- あった方がよい:36.4%
- なくても困らない:6.0%
- 必要ない:10.0%
経験の有無にかかわらず全員に尋ねた設問で8割超が必要と答えており、入院時の通信環境は、いざという時のために備えておきたい項目として広く認識されているようです。
備えの1位は「病院のWi-Fiを事前に調べる」64.0%、「ポケットWi-Fi」は21.6%

自分や家族が入院することになった場合、通信について事前にしておきたい備えを尋ねたところ、「病院のWi-Fiの有無や利用条件を事前に調べる」64.0%が最多で、「モバイルバッテリーなど、充電まわりを準備する」38.4%が続きました。
「動画や本などを事前にダウンロードしておく」22.0%、「ポケットWi-Fiをレンタルする・用意する」21.6%、「スマホの通信プラン(データ量)を増やす」17.8%と、通信そのものを確保する備えは2割前後でした。
入院が決まったら事前にしておきたい通信の備え
- 病院のWi-Fiの有無や利用条件を事前に調べる:64.0%
- ポケットWi-Fiをレンタルする・用意する:21.6%
- スマホの通信プラン(データ量)を増やす:17.8%
- モバイルバッテリーなど、充電まわりを準備する:38.4%
- 動画や本などを事前にダウンロードしておく:22.0%
- その他:2.0%
前の設問で、困ったことの上位が「電波が弱い」「Wi-Fiの場所・時間制限」だったことを踏まえると、病院のWi-Fiを調べるだけでは解決しない場面も想定されます。入院時のWi-Fiレンタルでは、必要な日数だけ借りられる機種を、入院や付き添いの期間に合わせて選べます。
病院で感じたのは「Wi-Fiの有無を確かめておけば」、ギガ切れで動画を我慢した声も
最後に、入院中や付き添いのときにスマートフォンやインターネットがあって助かったこと、困ったこと、こうしておけばよかったと思う工夫を自由回答で尋ねたところ、回答内容は大きくいくつかの傾向に分類できました。
以下は、実際の回答内容に基づく分析です。
最も多いのは「電波・Wi-Fi環境」をめぐる声
最も多かったのは、電波が弱い、Wi-Fiがない、使える場所が限られるという、通信環境そのものへの声です。
- 「Wi-Fiの有無を事前に確認しておけばよかった」
- 「病院にWi-Fi環境がなかったので、スマホからのテザリングでなんとか助かった」
「妻が出産する際病院にWi-Fiがなかったので家のポケットWi-Fiを持っていった」のように、通信手段を持ち込んで乗り切った人もいます。環境は病院ごとに違うため、事前に確かめることと、無かった場合の手立てはセットで考えておきたいところです。
「暇つぶし・気分転換」に助かった
次いで多かったのが、入院や待ち時間の長さを乗り切る気分転換として、動画やラジオが役立ったという声です。
- 「入院中の暇な時間に動画が見れて助かった、気分転換になった」
- 「入院中はどうしてもじっとしている時間が長く、ただ寝ているだけだと夜寝られなくなってしまう。ネットが使えることで昼間起きていられる」
気分転換だけでなく、昼夜のリズムを保つ助けになったという指摘もあり、入院中の時間の使い方を支えている様子がうかがえます。
家族との連絡・ビデオ通話で「安心できた」
家族と連絡が取れたこと、ビデオ通話で顔が見られたことの安心感を挙げる声も目立ちました。
- 「家族とビデオ通話ができ近況を把握することができたため安心することができた」
- 「入院中に不足してしまったものを、スマホを使って家族に連絡し、補充してもらえたので助かった」
安心感だけでなく、足りない物を伝えて届けてもらうといった実用面でも、家族とつながっていることが支えになっています。
「通信量(ギガ)」が足りず我慢した経験
病院にWi-Fiがなく、自分の回線のギガを使い切ってしまったという声もありました。
- 「ギガを確認しておらず、ギガがなくなり、Wi-Fiもなく通信できない状況に陥り動画を我慢するしかなかった」
- 「入院者の通信量が足りなくなって動画を我慢させた。不自由を感じさせた」
反対に「プランを無制限に変更しといたのが良かった」という声もあり、容量の備えがあったかどうかで快適さが分かれています。
ダウンロードや充電など「事前の工夫」
通信環境に左右されないための、事前の準備に関する工夫も挙げられました。
- 「Netflixなどダウンロードしておいて一気見するといい」
- 「充電器の持ち込みはいけないと思って5日の入院で充電を持たせるしかなかった」
通信に加えて、充電やイヤホンまで含めた準備が、病院での時間を快適にする鍵になりそうです。
自由回答全体を通して見ると、声の中心は「電波やWi-Fiの環境」にあり、その上に気分転換や家族との連絡という役立ち方と、ギガ不足という困りごとが重なっていました。
【まとめ】8割超が「必要」と答えた入院中のネット環境、最大の壁は「電波とWi-Fi」
今回の調査では、入院中のインターネット環境を「必要不可欠」とする人が47.6%、「あった方がよい」まで含めると84.0%にのぼりました。病院で過ごす時間において、インターネットはすでに欠かせないものになっています。
一方で、実際に病院で過ごした経験がある人が最も困ったのは「電波が弱い・つながりにくい」46.2%であり、「Wi-Fiの利用に場所や時間の制限があった」28.8%、「通信量が足りなくなった」20.1%が続きました。役に立った場面の上位が「気分転換」と「家族との連絡」だったことを考えると、つながらない環境は、入院生活の支えそのものを失うことにつながります。
備えとしては「病院のWi-Fiを事前に調べる」が64.0%と圧倒的で、通信手段を自分で確保する人はまだ2割前後です。しかし自由回答では、病院にWi-Fiがなかった、あっても使える場所が限られていたという経験が多く語られており、調べた先の手立てまで考えておくことが、いざという時の安心につながりそうです。
入院は突然やってくることがあります。通信量や通信手段、充電まわりまで含めた備えを見直すきっかけとして、今回の結果が役立てば幸いです。
